メンタルトレーニングの技法5選!実施時の注意点も紹介

「仕事でプレゼンを成功させたい」「次の試合は絶対に勝ちたい」など、人生には、“ここ一番の大勝負”という場面がありますよね。

そこで納得のいく力が出せるかどうかは、実はメンタルの状態が大きく関係しています。

 

本記事では、自分の能力を最大限に引き出すための5つのメンタルトレーニング技法や、実施する際の注意点を紹介します。

メンタルを強化して、自分がもつ本来の力を発揮したい方は、ぜひ最後までご覧ください。

メンタルトレーニングの技法

メンタルトレーニングは、もともとの性格を変えるものではなく、すでに存在する心の性能をあげていくものです。

トレーニングを行い、心の力を鍛え上げれば、今よりも自信に満ち溢れた自分に近づくことができるでしょう。

以下では、そんな自分自身のレベルアップを図るための、メンタルトレーニングの技法を5つお伝えしていきます。

ただし、ここで紹介するのは、あくまでも世間一般的に言われている理想論であり、本質的な改善方法ではありません。

 

フォルテッシモメンタルルームでは、受講者一人ひとりに合わせて、自分でも気づいていないレベルの意識を掘り起こすような講座を行っています。

本格的なメンタルトレーニングに興味がある方は、ぜひフォルテッシモメンタルルームでの受講をご検討ください。

リラクゼーション技法

リラクゼーション技法は、体の緊張状態を鎮めて、心を落ち着かせたいときに行う方法です。

具体的には、呼吸法・筋弛緩法・自律訓練法の3種類がありますが、ここでは、なかでも多く活用されている呼吸法について紹介します。

 

人は緊張したとき、心拍数が上がり心臓がドキドキしますよね。

自らコントロールして心拍数を下げることはできませんので、そんなときは、意識的にゆっくりと複式呼吸するとよいでしょう。

複式呼吸を用いてゆっくり長く息をはくことで、自律神経が刺激され、副交感神経が優位になりリラックスできます。

 

呼吸法の手順は、まず口から大きく息をはき出し下腹部をへこませます。

息をはき出したら、3~4秒かけて鼻から空気を吸い込み、2秒ほど息を止めたあとに6~8秒かけて口から息をはき出してください。

この手順を5回程度繰り返し行えば、少しずつ心が落ち着くはずです。

サイキングアップ法

気持ちを盛り上げたいときに有効とされているのが、サイキングアップ法です。

イメージや感情記憶を呼び起こす“心のスイッチ”としての役割をもち、心理的なウォーミングアップの効果を狙います。

 

具体的な方法の一つとしては、大切な試合やプレゼンなどの前に、好きな音楽を聴きながらうまくいったときの感情をイメージします。

そうすることで、メンタルの状態が徐々に戦闘モードに切り替わり、エネルギーが湧いてくるのです。

イメージトレーニング技法

イメージトレーニング技法は、“なりたい自分”を繰り返しイメージすることで、夢や目標を達成するための原動力を引き出す手法です。

 

たとえば、アスリートが、オリンピックで金メダルの獲得を目標にしていると仮定します。

金メダルをとったら、表彰台の上でどのような気持ちでいるのか、直後のインタビューで何の話しをするのかなど、できるだけ具体的にイメージを膨らませることがポイントです。

 

うまくいったときの感情を何度も思い浮かべ、イメージのなかで記憶として定着させることで、本番のパフォーマンスを格段に引き上げることができるでしょう。

セルフトーク

セルフトークとは、自分自身へポジティブな言葉をかけて、自己肯定感を高める技法のことです。

セルフトークを行うときは、否定的な言葉を使わないようにしましょう。

否定的な言葉を使うと自分自身にストレスを与え、最悪の場合、自尊心の崩壊につながりかねません。

 

セルフトークの目的は、自己肯定感を高めることです。

「絶対に達成する」といった目標達成に向けたフレーズや、「こんなことができている」と自分を認める肯定的な言葉をかけてあげてください。

自分を肯定し自分を信じることができれば、対人関係にも自信がもて、未来に希望を抱けるようになるはずです。

パフォーマンス分析

スポーツ選手であれば試合中のプレイ、会社員であれば重要な商談でのトークなど、自分のパフォーマンスをあとから振り返り、分析すれば、メンタルを強化するヒントを得られます

これを、パフォーマンス分析とよびます。

 

人の内面は目に見えないので、パフォーマンス分析を行うときは、紙に書き出して可視化するのがおすすめです。

振り返りたい場面を思い起こし、そのときの心情と気づいたことを書き込んでください。

書き込んだことを踏まえて、どのようにすれば次に活かせるのかを考えることが大切なのです。

メンタルトレーニングで結果が出なかったときに考えられる理由

メンタルトレーニングを行うも、いまだ自分に自信がもてない、試合や仕事で思うような結果を残せていないと感じる場合、以下に挙げることが原因となっているかもしれません。

技法の不適切な実施

メンタルトレーニングを進めていく際、自分の“メンタルタイプ”に合っていないトレーニング方法だと、結果につながりにくくなってしまいます

フォルテッシモメンタルルーム代表の著書、『人生は、「本当にやりたいこと」だけやれば、必ずうまくいく』で述べられている、メンタルタイプの分類は下記の通りです。

 

[王様タイプ]

強い存在感があり、主体的に行動するリーダー。

自己評価が高い。

例:ダルビッシュ有、キムヨナ

[ストイックタイプ]

美意識が高く、己の道を究めようとする。

逆境にも強い。

例:イチロー、浅田真央

[ストレスフリータイプ]

周りとの調和を大切にして、争いを好まない。

しなやかな強さを持つ。

例:宮里藍、長谷部誠

[受け身タイプ]

忠誠心が強く、信頼される。

人に好かれて応援される。

例:斎藤佑樹、安藤美姫

引用元:フォルテッシモメンタルルーム 代表 久瑠あさ美

人生は、「本当にやりたいこと」だけやれば、必ずうまくいく 幻冬舎出版

 

たとえば王様タイプであれば、自尊心やプライドを高めるようにすると、その良さが活きてくる一方で、ストレスフリータイプは徐々に目標を上げていくことで力を発揮します。

これを記事内で紹介した技法に当てはめると、サイキングアップ法が有効な方もいれば、イメージトレーニング技法が効果的な方もいるのです。

トレーニングの継続性の欠如

メンタルトレーニングは、継続的な実践が必要です。

一流とよばれるスポーツ選手は、試合でベストを尽くすために、日々、練習や体のトレーニングにくわえてメンタルトレーニングも実践しています。

最後の最後で勝敗を分けるのは、技術や体力だけでなくメンタルの力であることを、彼らが身をもって体験して知っているからです。

 

心の力は、一朝一夕に身につくものではありません。

メンタルトレーニングを継続して実践するからこそ、人生のパフォーマンスを引き上げることができます。

専門家のサポート不足

自己流でメンタルトレーニングを行うと、その効果を最大限に得られない可能性があります。

すでに記事内でお伝えした通り、人にはメンタルタイプがあるため、個々の力を引き出すには、メンタルトレーニングについて熟知した専門家のサポートが不可欠です。

100人いれば100通りのトレーニング方法があるので、自分の性格や目標をよく理解し、適切な技法を選択することが大切なのです。

 

フォルテッシモメンタルルームでは、受講者一人ひとりに合ったトレーニングメニューを創ることで、クライエントそれぞれの心と向き合いサポートしています。

メンタルトレーニングを行う際の注意点

メンタルトレーニングを実施するうえで気をつけたい点として、“心のホメオスタシス”と、“偽りの欲求”の2つを、ここでは紹介します。

 

心のホメオスタシスとは、体温や血糖値などを一定に保とうとする人間の能力であるホメオスタシス(恒常性)を、心の状態に当てはめたものです。

人の心は、自分が慣れ親しんだメンタルの状態から外れると、不安や居心地の悪さを感じ、無意識のうちに元に戻ろうとします。

「こういう人間に変わろう」と頭では思っていても、これまでの自己イメージの変化について心が拒絶し、現状をキープするのです。

このように、人は本能で、心のホメオスタシスが発動するということを、覚えておきたいものです。

“やらなければならない”と混同されがちな、偽りのやりたいこと、“偽りの欲求”にも注意しましょう。

 

「あれがしたい」「これがしたい」という人の欲求のなかには、自分が本当に望む欲求もあれば、「やらなければならない」がかたちを変えた、偽りの欲求も存在します。

この違いに気づかないままでいると、自分の気持ちが無視されている状態が続くため、次第に心がヘトヘトになり疲れ果ててしまいます。

 

本物の欲求と偽りの欲求の見分け方は、簡単です。

本当になりたい自分や、やりたいことについて考えていると、自然と顔がほころびます。

逆にやらなければならないことを思い浮かべると、胸が締めつけられるような感覚になり、不安になるのです。

こうした自分の気持ちに敏感になり、自らと向き合うことでバランスを保つことが非常に重要です。

自分に合ったメンタルトレーニング技法を活用しましょう!現状をキープしないよう注意が必要

今回は、5つのメンタルトレーニング技法や、実施する際の注意点を紹介しました。

メンタルトレーニングの技法には、リラクゼーション技法やサイキングアップ法、イメージトレーニング技法、セルフトーク、パフォーマンス技法などがあります。

実施する際には、心のホメオスタシスのはたらきで現状維持をしていないかどうかや、本当になりたい自分を見失っていないかどうかに気をつけましょう。

 

フォルテッシモメンタルルームでは、人がもつ潜在意識という無限の可能性を最大限に引き出す、メンタルトレーニングを行っています。

自分がもつ本来の力を引き出し、“在りたい自分”に少しでも近づきたい方は、ぜひお問い合わせください。