メンタルトレーニングで目標を設定する際のポイントを紹介

「メンタルを強くしたい」とお考えなら、トレーニングの前に目標を設定することが重要です。

さらに、目標設定時のポイントを押さえておくことで、トレーニングに前向きに取り組めるようになります。

 

そこで本記事では、メンタルトレーニングにおいて目標を設定する重要性を、設定にあたり押さえたいポイントとともに紹介します。

新しい自分に出逢い、より充実した人生を送りたい方はぜひ最後までご覧ください。

メンタルトレーニングで目標設定を行う重要性

メンタルトレーニングで目標の設定が重要なのは、心の力を鍛えるのに“達成感を味わうこと”が欠かせないからです。

 

これまでの人生を振り返ったとき、ご自身にとって少し難しい物事を成し遂げたり、今までできなかったことを習得したりしたことで、満足感を得た経験はありませんか?

これが、達成感です。

「自分はやればできる!」という達成感を得ることにより自己肯定感が上がって、少しずつ心の力が鍛えられていきます。

 

達成感を得るには、当然ながら目標設定が不可欠です。

メンタルトレーニングでは、目標をクリアして達成感を得るというサイクルをうまく回す必要があるため、目標設定が欠かせないとも言い換えられます。

 

なお、本記事におけるメンタルトレーニングは、“本当にやりたいこと”を掘り起こして、積極的に自分磨きをすることで、人間力を高めるプロセスを意味します。

メンタルトレーニングで目標を設定する際のポイント

メンタルトレーニングの効果をより一層実感するために、目標を設定する際は以下に挙げる7つのポイントを意識しましょう。

ポイント①結果目標と行動目標を設定する

メンタルトレーニングを始めるにあたり、目標を設定する際には、結果目標と行動目標を掲げましょう。

結果目標は成果や夢を意識したもの、行動目標は特定の結果を導くために必要な具体的な手段のことです。

 

例として、「富士山に登頂する」を結果目標とするケースを挙げてみます。

この場合、「どのような体力トレーニングを行うのか」「どのルートを使うのか」「いつ登るのか」「登山グッズは何を用意するのか」といった具体的な準備が行動目標に該当します。

 

目標の実現によって達成感を味わい、心の力を鍛えるには、結果目標と行動目標のどちらも大切です。

結果目標を達成するために、どのような行動目標を立てるのか、順を追って考えてみてください。

ポイント②素直な欲求を明確にする

ご自身の素直な欲求を明確化することも、メンタルトレーニングの目標設定にあたって欠かせません。

 

誰しも、「なぜメンタルトレーニングを受けたいと思ったのか」「メンタルを強くしてどうなりたいのか」といった素直な欲求がきっとあるはずです。

これらをはっきりさせておくことで、やる気や自信がなくなるような出来事が起きても、初心に立ち返ることができます

トレーニングに取り組むモチベーションを保つこともできるので、最後まで楽しみながらやり遂げられるでしょう。

 

なお、書籍『人生は、「本当にやりたいこと」だけやれば、必ずうまくいく』では、久瑠式メンタルトレーニングを4つのステップに分けています。

第1のステップでは、心の奥底にある“want”の意識化を図ることによって素直な欲求を明確にしたうえで、第2のステップにおいて目標を決めます。

 

 第2のステップでは〝want〟にもとづいて夢や目標を描いていきます。その際に欠かせないの「素敵な勘違い」です。

「こんな自分になりたい」「こんな人生を送りたい」といった欲求を膨らませた未来を自由にイメージしてみるのです。過去を振り返ったり周りの人の評価を気にしたりして「自分にはできるだろうか」「こんなことで大丈夫だろうか」などと思う必要はありません。未来はまだ誰にも訪れておらず、先に信じた者が勝ちです。

「素敵な勘違い」は〝want〟をさらに活性化します。〝want〟の原動力によって、内側からどんどんエネルギーが生まれてきます。それは潜在意識に在る「自己発電装置」が作動するからです。自然に体が動き出し、自分の夢や目標にチャレンジするようになるのです。

引用元:久瑠 あさ美『人生は、「本当にやりたいこと」だけやれば、必ずうまくいく』

 

このように、素直な欲求のイメージを自由に思い描いた“素敵な勘違い”によって未来の自分を信じれば、目標に向けて自然とチャレンジできるようになるわけです。

 

ちなみに、第3のステップでは“心の囚われ”を解きほぐし、最終段階である第4のステップでは、自分の“want”をより外に広げます。

こうすることにより、心の次元を引き上げ、社会的に意義のある夢や目標を生み出すのです。

このような素晴らしい目標に到達するためにも、はじめの段階で素直な欲求を明確化することがカギを握ります。

ポイント③具体化する

目標を具体化することも、メンタルトレーニングで押さえておきたいポイントとして挙げられます。

 

たとえば「メンタルを強くできるよう、ベストを尽くす」という抽象的な目標を立てたとしても、それではなかなか行動にはつながらず、結果も出せません

「毎日、自分が感じたことをノートにメモする」「メンタル強化のために、自己啓発本を月に1冊読む」というように、具体的な目標を設定することが大切です。

 

その際、数値を含めた目標を設定すると、達成に向けてご自身が何をすればよいのかが明確になります。

ポイント④達成可能なレベルに設定する

メンタルトレーニングの目標は、少し努力すれば達成できそうなレベルを見極めて設定しましょう。

 

人前での発表が苦手な方が、「会議では必ず10回以上発言する」という目標を設定した場合、それは果たして達成可能なレベルといえるでしょうか。

現状に対して高すぎる目標は、達成できるイメージが思い描けずに自信を持てないので、挫折してしまう可能性があります。

 

反対に、簡単すぎる目標はクリアできたとしても達成感をあまり得られずに、かえってモチベーションが低下してしまうかもしれません。

上記に挙げた例であれば「会議では、3回は発言する」といったように、ご自身にとってちょうどいいレベルの目標をまずは設定したいところです。

ポイント⑤目標のレベルを途中で調整する

メンタルトレーニングの最中に目標をなかなか達成できない場合は、途中でレベルを調整するのも一つの手です。

最初からハードルの高い目標を掲げても挫折してしまっては、トレーニングの意味がありません。

無理をするのではなく、まずは確実に達成できそうなレベルの目標を立ててみてください。

 

もともとレベルの高い目標を設定していた場合は、3か月程度は継続できる目標に設定し直すことで、行動をルーティン化でき、挫折しづらくなります。

設定し直した目標を達成して自信がついたら、少し上のレベルの目標を決めるというフローを繰り返しましょう。

ポイント⑥期限を設ける

メンタルトレーニングの目標設定においては、期限を決めるのも大切です。

たとえば、「フルマラソン大会に出場して完走する」という目標を設定するとします。

しかし、「1年以内に完走する」「春のマラソン大会に出場する」といったように、期限や時期を具体化しなければ、エントリーしないまま1年以上経過してしまうかもしれません。

いつまでも目標を達成できないので、モチベーションが低下してしまう可能性すらあります。

 

そこで重要になってくるのが、短期・中期・長期の目標をそれぞれ立てることです。

具体的な目標は、以下のように考えることができます。

 

短期・中期・長期の目標例

期間  目標例 
短期(3か月後)  10~20km程度を走ることに慣れる 
中期(半年後)  ハーフマラソン大会に出場して完走する 
長期(1年後)  フルマラソン大会に出場して完走する 

 

長期目標の達成期限から逆算して細分化したものを、短期・中期の目標とするとよいでしょう。

それぞれの目標が決まれば具体的な行動に移せるため、目標を達成するごとに達成感が得られて心の力を鍛えられます。

 

また、長期目標、つまり未来について考えるときには、“できるか、できないか”ではなく“やりたいか、やりたくないか”を意識してみてください。

“こう在りたい”という未来の理想の自分に、きっと近づけるはずです。

ポイント⑦目標を達成した自分を明確にイメージする

メンタルトレーニングにおいては、目標達成後の自分のイメージを思い浮かべることも忘れてはなりません。

目標を達成したときの自分の姿や気持ち、身を置いている環境を明確にイメージすることで、モチベーションの向上や、具体的にやるべきことの整理につながります。

 

前項でお伝えした同書籍には、久瑠式メンタルトレーニングを受講している方で、目標を達成したご自身を具体的にイメージしたことによって、行動に移せた例が紹介されています。

 

Rさんは、2年近く、メンタルトレーニングに通っている20代後半のOLです。

当初、彼女の目標のひとつは、「英会話を勉強して、英語を流暢に話せるようになりたい」ということでした。他の目標には、比較的しっかり取り組んでいたのですが、英会話のほうはいつまでも始められずにいました。

そこで、ある日のトレーニングで「そもそもなぜ、英語を話したいのか。英語を話せるようになったらなにが手に入るのか。どんな自分になりたいのか」を一緒にイマジネーションしていきました。

「英語を流暢に話している自分を頭の中でイメージしてみて、どんな気持ちがする?」

「凄くいい気分で、誇らしい気持ちですね」

「そこには誰が見える?」

「ネイティブな会話をしている自分がいて、カッコいい外国人の彼氏と話しています」

「どんな会話をしているの?」

「ずっと一緒にいたいねって、プロポーズされて……」

「そう素敵ね。それから?」

すると彼女の中でスイッチが入ったようで、どんなタイプの男性で、彼の仕事は何か、結婚したらどこに住みたいか、生まれた子供はどんな感じの顔立ちか、もうウキウキで話が止まらなくなりました。

「それじゃもう、英語を話せるようになるしかないわね」

「本当ですよね。何が何でも頑張っちゃおうかな……。彼といっぱい話したいし、うわぁ、本気で英語、話したいかも!」

帰り際には、翌日すぐに英会話教室をいくつか回って入会すると言って帰っていきました。

引用元:久瑠 あさ美『人生は、「本当にやりたいこと」だけやれば、必ずうまくいく』

 

このように、五感を使いながら詳細に未来のイメージを膨らませていくことで、モチベーションが高まるので、目標達成に向けて自然と行動できるようになるわけです。

メンタルトレーニングの目標設定は、本当にやりたいことを見出して達成感を味わうために重要

本記事では、メンタルトレーニングにおいて目標を設定する重要性を、設定にあたり押さえたいポイントとともに紹介しました。

 

メンタルトレーニングで目標の設定が重要なのは、達成感を味わう必要があるためです。

達成感を得ることで自己肯定感が上がり、心の力が少しずつ鍛えられていきます。

また目標を決める際は、目標達成後の自分を、五感を使いながら具体的にイメージすることが大切です。

 

「メンタルトレーニングを通じて目標を達成し、自分らしく生きたい」とお考えの方は、フォルテッシモメンタルルームにお問い合わせください。

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